最近、ハウスメーカーから2階に水回りを配置する提案が増えています。
その理由としては、空間効率やプライバシーの確保などが挙げられますが、老後の生活を考慮すると、この提案は本当に適切なのでしょうか。
本記事では、ハウスメーカーのプロの目線から、2階水回りのメリット・デメリットや、老後に適した住宅設計について考察します。
⚠️家づくりをする際の注意点⚠️
家づくりで最も注意すべきは、ハウスメーカーの提示した間取りを信じきってしまう事。最悪、使い勝手の悪い家になり数十年の後悔をする羽目になります。
タウンライフは複数のハウスメーカーの間取りプランが無料でもらえるサイトですが、ここで作ったシミュレーションの結果と比較した上で、間取りを決めることをおすすめします。
<参考:タウンライフ公式サイト>
2階水回りのメリットとデメリット
まずは、2階水回りのメリットとデメリットを整理してみましょう。
メリット
- 空間効率が良い
- プライバシーが確保される
- 洗濯の動線が確保できる
空間効率が良い
水回りが2階なので、お風呂や洗面所スペースが1階に不要となり、1階のリビングやダイニングを広く取ることができるのはメリットです。
狭小住宅で車を持っている人は、1階をまるまるガレージにすると言うことも可能です。
プライバシーが確保できる
お風呂が2階にあると言うことは、外から見られたり音を聞かれたりする可能性が減ると言うこと。
プライバシー的には2階に水回りがあった方が良いですね。
洗濯の動線が確保できる
洗濯したものをベランダに干す家庭の場合、2階のベランダに干すケースが多いと思います。
この場合、洗面所から直接ベランダに洗濯物を運べるのはメリットです。
デメリット
- 老後の生活に影響あり
- 配管の問題
老後の生活に影響あり
高齢になると階段の上り下りが困難になり、生活がしづらくなります。
特に水回りは毎日使うものですので、毎日1階と2階を往復するのは負担になってくるはず。
仮に2階が子供部屋だけ、と言うケースであれば、老後はずっと1階で暮らす人も多いでしょう。
配管の問題
配管は1階から引っ張ってくるので、必然的に長くなってきます。
配管も絶対に壊れないかというとそんなことはなく、長年使っていると水漏れが発生することも。
その場合、修理が大変であったり、1階が濡れてしまったりというケースもあります。
老後に適した住宅設計のポイント
若いうちはいいですが、住宅は長年かけて住み続けるものです。
自分が高齢者になった場合の事を考えて設計することが必要です.
具体的に、高齢者に適した住宅設計には、以下のポイントが重要です。
- バリアフリー設計: 障害物がなく、車いすや歩行器での移動が容易な設計。
- 安全性と利便性の追求: 高齢者が安全に快適に暮らせるような設計。
ハウスメーカーの提案に疑問を持つべき理由
老後のライフスタイルや住宅ニーズを考慮すると、ハウスメーカーの一律的な2階水回り提案には疑問が残ります。
特に、高齢者が多く暮らす家庭では、1階に水回りを配置する方が利便性が高く、安全性も確保できることが望ましいです。
また、一律的な提案は、家族構成や個々のニーズに応じた柔軟な住宅設計ができなくなるため、問題があると言えます。
老後に適した水回りの設計への変更提案
2階水回りの提案を見直し、以下のように老後に適した水回りの設計に変更することを提案します。
1階に水回りを配置するメリット
- 高齢者が階段を利用せずに生活できるため、安全性が向上する。
- 高齢者にとって、利便性が向上し、快適な生活が送れる。
1階水回りのメリットは多いです。
(参考)高齢者向け住宅設備の検討
既に高齢者がいる方向けですが、以下も検討しておくと良いでしょう。
a. 手すりの設置: 水回りや階段に手すりを設置し、転倒リスクを軽減する。
b. 段差の解消: バリアフリー設計により、段差のない住まいを実現し、転倒リスクを減らす。
c. シニア向け住宅設備: 高齢者に優しい設備(滑りにくい床材やシニア向けトイレなど)を取り入れる。
2階水回り提案を見直してみよう
本記事では、老後に適した住宅設計の重要性を述べました。ハウスメーカーは、一律的な提案ではなく、家族構成や個々のニーズに応じた柔軟な住宅設計を提供することが求められます。
特に、老後も安全で快適に暮らせる住宅設計には、1階に水回りを配置し、将来に向けてはバリアフリー設計やシニア向け住宅設備を取り入れることが重要です。
これらの変更を実現することで、老後も安心して過ごせる住まいを実現できます。
コメント